南西諸島史料集 第1巻 明治期十島村調査報告書

奄美史の第一級根本史料を網羅する

奄美・トカラの歴史、民俗研究の根本資料類で、未刊行、入手困難な史料を整理し、総頁2500〜3000ページ、全5巻で刊行する。刊行ペースは年一巻を予定する。

内容(目次より)

解題
 一、本書の構成
 二、白野夏雲について
 (一)亀田次郎『白野夏雲翁』
 (二)柳田国男「島の三大旅行家」
 (三)昇曙夢『大奄美史』抄
 三、「十島村」関係史料書目
翻刻史料
 一、十島図譜(白野夏雲)
 二、七島問答(白野夏雲)
 三、薩南諸島の風俗(田代安定)
 四、島嶼見聞録(赤堀廉蔵他)

◎推薦のことば

再考と記録
山下欣一(鹿児島国際大学名誉教授)
 悲惨な第二次世界大戦の戦禍から立ち上がらんとする奄美・沖縄の人々の第一歩は、自らの歴史についての再考と記録であった。その先駆的成果は奄美・名瀬市誌三巻と史料集の刊行であった。島尾敏雄・原口虎雄両先学の活躍は記憶さるべきである。
 ここに、改めて『南西諸島史料集』全五巻の刊行が企画され、その第一巻として『十島図譜』などの史料集が刊行されることになった。時宜を得た企画であり、これらの刊行を待望したいと思う。
松下薩南学
有馬 学(九州大学教授)
 松下志朗氏の研究を評するには、石高制など日本近世史の正統的主題を語るだけでは不充分である。一つは被差別民、もう一つは奄美をはじめとする薩南の島々へのまなざしを抜きにして、松下氏の研究は語れない。松下氏は島人ではない。だが氏のライフヒストリーの中で、奄美の重さは余人には計りがたい。そのような氏の研究は、松下薩南学と名づけてしまいたい誘惑にかられる。私たちも松下さんの後について、これから刊行される史料の言葉に虚心に耳を傾けようではないか。

2007年12月第1巻刊行、500部限定

著者 松下志朗
判型、他 A5判 上製本 布クロス 箱入り 526ページ

著者紹介

松下志朗(まつした しろう)

1933年鹿児島県生まれ。1986年九州大学経済学部教授、1996年福岡大学商学部教授、2003年退職。
主な著書に『近世奄美の支配と社会』(第一書房)『幕藩制社会と石高制』(塙書房)『石高制と九州の藩財政』(九州大学出版会)『近世九州の差別と周縁民衆』(海鳥社)『鹿児島藩の民衆と社会』(南方新社)『奄美史料集成』(南方新社)他。
共編に『宮崎県史』(史料編 近世1〜6、宮崎県刊)『宮崎県史』(通史編 近世上・下、宮崎県刊)『都城市史』(史料編 近世1〜5、都城市刊)他。

型番 978-4-86124-120-8

定価 (販売価格)

18,000円(税込19,800円)
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